訪問教育で視線入力を導入しようとするとき、どんな課題があるのでしょうか?
視線入力を取り入れた学習をするためには、機材を用意しなければなりません。基本的には「視線入力装置」、「ノートパソコン」、「パソコンスタンド」が必要です。
またBluetoothスピーカーもあると便利です。
問題は誰が(学校、教員個人、生徒宅)買うかということです。
【視線入力装置】
①学校で購入はTobii PCEye 5となります。20万円近くします。ICT担当者や部主事、事務、管理職との相談です。
②「ローコスト視線入力装置」ゲーム用 Tobii EyeTracker 5は、3~4万円です。家庭で就学奨励費ICT加算で買ったり、教員が自分で買うのはこちらで良いです。
【ノートパソコン】
①一番良いのは学校で視線入力専用ノートパソコンを買ってもらうことです。
(学校予算、何かの研究費、学校への寄贈も含む)
②就学奨励費ICT加算を利用して家庭で購入してもらうこと。ただし金額が8万円までしか補助されません。それ以上は家庭負担となります。それでも家庭で了承してもらえればずっと使えます。
生徒の視線に教員のマウス操作が負けてしまいます。できればタッチパネル式(2in1)が良いです。
特に座位保持椅子ではなくベッドでの視線入力の場合、マウスパッドでは教員が無理な体勢で画面操作を行わなければなりません。教員が体を痛めてしまいます。
最近のノートパソコンはスタイリッシュになっていて画面が広くなり、視線入力装置を取り付ける部分が狭くなっています。
タッチパネル式ノートパソコンで視線入力装置がつけられるのは、私が知っている限りでは
dynabookかHPの機種です。値段は15万~25万となります。性能が良く使いやすいです。
③学校の校務系(あるいは生徒系)ノートパソコンが使えれば、それも良いです。
もしかしたら、教室や家庭に運んで使うのにモバイルルータ対応になっていないかもしれません(対戦塗り絵ができない)。
またローコスト視線入力装置のドライバーを入れることができません。
【パソコンスタンド】オープン価格
①パソッテル(ノートパソコン用) H型、金具Bタイプ
安定していて使いやすいです。
ベッドでも座位保持椅子でも使うことができます。
7万円くらいです。
床に布団を敷いている生徒には対応できません。しかし特注で布団用を作ってもらったことがあります。使いやすかったです。
値段も同じくらいです。
②miyasukuスタンド
ベッド、座位保持椅子、布団に対応できるようカスタマイズできます。
ベッドではなく床の高さに寝ている子(学校の教室など)にはカスタマイズして低い位置に設定できます。ベッドも高いタイプの場合、miyasukuスタンドは良いです。
脚をT型にする場合は、キャスターを1つプラスして購入する方が良いです。
8万円くらいです。
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訪問教育でやってきた視線入力を卒業後もそのまま継続してできればよいです。なかなか難しいところです。学校でさえ視線入力はまだまだ普及していません。福祉施設ではなおさら難しいです。
全国的に見ると、リハビリで視線入力をやっているところはあります。ただ余暇としてEyeMoTをやっているという感じです。
高等部在籍中に就学奨励費ICT加算や居住地の市役所で補装具の申請をして、視線入力セットをそろえて授業で使っていき、卒業後もまずは家庭でその機器を継続して使っていく。
その機器を福祉施設(訪問リハビリ等も含む)でも使ってもらう・・・みたいなことができると良いです。